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【preview】“世界と戦う格闘技日本代表”予備軍の大﨑孔稀に求められるのは圧勝!?

8月31日、“格闘技の聖地”後楽園ホールで行われるRISE 181で、選手層が厚いRISE軽量級戦線の激アツなタイトルマッチが組まれている。

6月に大阪で行われたRISE WORLD SERIES 2024 OSAKAでは、最強の挑戦者・政所仁を迎え撃った大﨑一貴はパーフェクトといえる試合運びで寄せ付けず、大差をつけて2度目の防衛に成功した。

今回はその一貴の弟、孔稀が大森隆之介を挑戦者を迎えての初防衛戦となる。これまでにJ-NETWORKスーパーフライ級王座、WMC日本同級王座、BOMバンタム級王座も獲得している4冠王の孔稀は、兄以上ともいえる爆発的な攻撃力の持ち主だ。軽量級戦線において、3勝のうち、20のKO記録と中でも特に高いKO率を誇る。RISEには2019年11月から参戦し、2021年6月に東京ドームで開催されたRIZINでは那須川天心の対戦相手選びが難航したことで公募される中、初期の段階で名乗りを挙げたことが話題に。

結果、ボクシングに準じるパンチのみの攻撃が認められたルールで、1Rずつ対戦相手を変えて3Rを戦う変則マッチの1人に選ばれ(他の2人はHIROYAと所英男)、孔稀はトップバッターで参戦。初挑戦で不慣れなパンチのみのルールながらも高いボクシングテクニックを見せて、天心から「思ったよりうまかったですよ。勝ち続けていますし、実力あるなと思いました」と高い評価を受けている。

一躍名を広めた孔稀は常にトップランカーの位置にいながらもタイトルマッチには縁遠かったが、2023年12月に“絶対王者”と言われ、これまでに2度の防衛に成功している鈴木真彦に挑戦。大激闘の末に、大差をつけての判定勝ちで念願のRISEタイトルを獲得し、史上初となる兄弟での戴冠を果たした。

直近、今年5月のRISE178では元タイ国ラジャダムナンスタジアム認定ミニフライ級王者ヨーブアデーンを2RKOで葬った。ヨーブアデーンはのちにボクシングWBO世界バンタム級王者となる武居由樹とK-1のリングで対戦した際には、延長判定までもつれる激闘を繰り広げた実力だっただけに、今後は“vs世界”を視野に兄弟揃ってONE出撃を目標に掲げていた。

そんな中で組まれた今回のタイトルマッチ――挑戦者の大森は、これまでに京谷祐希、良星といった実力者を破り、10戦8勝(6KO)2敗と好成績の持ち主だ。とはいえ、42戦のキャリアの持ち主となる大﨑との経験の差は明白だ。それも怪我が原因で1年3カ月も戦線から離れ、復帰戦となった3月のRISE ELDORADO 2024では13戦無敗のSB日本スーパーバンタム級王者・山田虎矢太をバックブローの一撃で秒殺KO。ビッグインパクトを残したことで今回、タイトル挑戦者として大抜擢されることとなった。

この飛び級での挑戦に関して、やはり納得の行かないのは王者・孔稀本人。「大森選手は前回いい勝ち方をしていたし、強かったと思った。でもタイトル挑戦までにもう1~2戦挟むと思っていたので、納得しているかと言ったら納得はしてない。段階があるんじゃないかなって思いました」と対戦カード発表会見では不満を爆発させ、「決まった以上は王者としての強さを見せつけるだけ。大森選手はいい選手だし、アツい試合にはなると思うけれど僕が圧倒的に勝って防衛します」と圧倒防衛を宣言。

それを受けて、大森は「組まれた以上は、タイトルマッチへ向かって全力を出していきます。正直、結構自信あるんですよ。大﨑選手みたいな選手を倒すのは、僕みたいな爆発力がある選手やないと無理だと思います」と自信を見せている。

“世界と戦う格闘技日本代表”として期待のかかる孔稀に、今回の防衛戦で求められているのは名勝負や好勝負といったものではなく圧勝のみ。そのうえで一撃筆頭の強打を持つ大森がジャイアントキリングを起こす可能性も十分にある。最後に立っているのは果たして孔稀か、大森か。 

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